2023年6月に第一子の妊娠が発覚し、2月に無事に出産を迎えた筆者。
はじめての出産、もちろん陣痛は痛いものだと頭では分かっていたし、出産後の会陰切開がなぜか出産よりも怖かったことを覚えています。
なにしろ初めてだったので、会陰切開に漠然とした恐怖を感じていました!
会陰を切る…ってどういうこと!?って感じでした。
しかし、はじめての出産なのでどこかで「まぁ何とかなるでしょ!」くらいの感覚もあり、完全に甘くみていました。
まさか、陣痛から緊急帝王切開の出産のフルコースを体験することになるとは!
今回は、陣痛での普通分娩予定が緊急帝王切開となった私のリアルな出産レポをお届けします!
帝王切開の手術の流れや術後の経過などもご紹介するので、これから出産を迎える人・帝王切開予定の人など、参考程度に読んでみてください~。
これから出産を迎える妊婦さんのパートナーにもぜひ読んでいただければと思います。
- これから出産を迎える妊婦さん
- 帝王切開予定の妊婦さん
- 陣痛や出産について詳しく知りたい妊婦さんやパートナー
- 帝王切開の術後の経過などを知りたい人
この記事は筆者の体験記事であり、専門的な医療記事ではありません。
出産は1人1人まったく状況が異なるため、参考としてお読みいただけますと幸いです。
また、本記事は出産の恐怖をあおるような記事ではありません。
陣痛開始!産婦人科で自然分娩を試みる
夜中0:00 ついにきた!陣痛スタート
私の場合は、本当にちょうど夜中の0時頃に最初の陣痛がやってきました。
最初は全然我慢できたので陣痛かどうか分からないくらいでした。
最初は「あれ?これ陣痛かな?」くらいの、ちょっとお腹がギューッとなるような感覚だったよ!
陣痛の感覚が5分~10分くらいになったら産院に電話してと言われていたので、アプリで時間を計測。
陣痛計測のアプリは事前に入れておくとすぐに計測できて便利だったよ!
実際に陣痛がきた時にはメモする余裕がない場合もあるから、アプリだとボタンを押すだけで計測してくれておすすめ♪
私が使った陣痛計測アプリはこちら
お腹がギューッと痛くなり、スゥーっと消えていく感覚が徐々に短くなってきたので「これは陣痛だ!」と確信をもって産院へ電話。
結局、夜中0時から2時半頃までずっと計測をしていました。
あまり早く病院へ行くと「まだ産まれないから」と一旦帰宅させられる場合もあると友達から聞いていたので…できるだけ長めに様子を見るようにしました。
夜中3:00 産院へ到着!陣痛がどんどん強くなる
電話してすぐに準備をして朝方3時頃に産院へ到着しました。
入院バッグも用意していたので、すぐに出発することができましたよ!
病院に着く頃には、少しずつ陣痛の痛みが強くなっていました。
それでも、まだまだ我慢できるレベル。
待機室のベッドで「あいたたた…」となりながらも、産院の豪華な朝ごはんはペロリとすべて平らげました~!
この時すでに子宮口は3cmくらいあいてましたが、まだ時間がかかるからと付き添ってくれていた母は一旦帰宅。
1人でしたが、テレビを見たりしながら割と余裕な感じで過ごしておりました。
11:00頃 分娩室にて先生の内診・破水
陣痛もどんどん痛くなってきて、いよいよ分娩室へ。
先生による強制破水。水がドバーッと抜けていく変な感覚。
「子宮口もすでに8cmくらい開いてきているから、おそらく14:00頃までには生まれるでしょう」と先生はポツリとつぶやき、通常の診療へ戻っていきます。
そこからは痛みに耐えながらも、まだ余裕があったから「本当に昼過ぎに生まれるの?思ったより余裕だったわ~」とかふざけたこと考えてたあの時の自分をぶん殴りたい。
そして12:00頃に先生がまた戻ってきて、刺激を与える強力グリグリ攻撃!
痛すぎて叫んだ…が、今考えると陣痛からのイキみはこんなもんじゃなかった。
この時は先生のグリグリが最強に痛かったから、これ以上の痛みはないと思ってた…甘すぎる。
14:00 産まれず…陣痛促進剤投与
子宮口は開いているのになかなか赤ちゃんが生まれる様子がない。
その間ももちろん陣痛はずっと続いている…けど、助産師さんいわく陣痛も弱いらしい。
てことで、陣痛促進剤を投与!
陣痛促進剤を入れてからが、また痛みが増してつらかったな~。
定期的にくる強烈な痛みで、付き添ってくれていた母に「助けて…」と懇願してたよ。
先生が診察から戻ってきて内診。
「うん、もう少しだね。」と言って、先生は帰宅…え?
代理の先生にチェンジ!
午後から予定があるとかで、先生普通に帰っちゃったよ!
まぁ先生もそりゃ予定あるよね、仕方ない…と思いつつも不安しかない。
笑うしかなかった。
15:00~18:00 陣痛!イキむ!陣痛!イキむ!
その後も促進剤は投与し続け、陣痛はどんどん大きくなり痛みもどんどん強くなる。
助産師さんも「そろそろ生まれる!」てことで、テキパキお産体制に入り準備。
「次の陣痛がきたらイキむよ!」と、めちゃくちゃ怖い合図を出され、イキむ!
とにかくお尻の穴あたりに力を全集中させてイキむも、やはり産まれず。
助産師さんも、おかしいなぁ~という表情。
何度イキんでも、なかなか赤ちゃんが出てきてくれず。
赤ちゃんと私のタイミングがなかなか合わなかったようです。
「あと5回!あと5回がんばれば生まれる!」と言われたので5回がんばったけど産まれず、つい助産師さんに「5回がんばったのに…もう無理~」と泣き言を言ってしまいました。
本当にこの時は、自分でも恥ずかしいくらい「きついです」「痛いです」「つらいです」って言ってたな。
そして17時頃、代理の先生登場。
内診をして、なんだか冴えない「うーん」といった表情。
先生からは「このままだと赤ちゃんもお母さんの体力も消耗し続けるので、帝王切開に切り替えた方が良いです」とのこと。
この時は正直、もうとにかく早く産まれて欲しい気持ちが大きくて「なんでも良いから早く産まれて!」って感じですぐに承諾しちゃった。
ちなみに後で聞いた話によると、陣痛にあわせて赤ちゃんがうまく回り切れておらず、横向きになったまま動かなかったそうです。
すっごくよく寝る子だから「もしかしたらお腹の中で寝ちゃってたのかも?」なんて今となっては思ってます。
救急車で総合病院へ緊急搬送!初救急車
分娩予定だった産院が帝王切開をしておらず(正確には院長ならできるけど代理の先生だと帝王切開ができなかった)、近隣の総合病院へ緊急搬送されることに。
人生初の救急車!とにかく痛みが強かったから、ストレッチャーで運ばれている時もサイレン鳴らしてすっ飛ばして走ってる時も痛かった記憶しかない…。
でも、救急車の中で「私がもっと頑張ればこの子は自然分娩で生まれたのかな…」と自分が踏ん張れなかった悔しさと悲しさで涙がいっぱいに。
付き添ってくれた母にさすってもらいながらすすり泣きしておりました。
でも、分娩方法が何であれ、母子ともに出産できることが一番。
だから今となれば「そんなことない。十分頑張った」ってあの時の自分をほめてあげたい。
自然分娩が一番とか、帝王切開だからダメだとか、本当にそんなこと全くない。
お産は何が起こるかわからないし、お母さんはみんな命がけ。
無事に生まれてくるだけでも奇跡なんだって思うよ!
救急車で運ばれ病院へ到着した瞬間、鼻に綿棒ぶっさされてコロナの検査をされたことは今でも鮮明に覚えてます。
すでに新型コロナウイルスは5類に移行しており、世間もマスクをしていない人が多くなっていた頃だったので「こんな時でも検査するんだ…」って思いました。
総合病院だし、仮に陽性だったら対応も変わるだろうから仕方ないよね。
それにしても陣痛が痛すぎてコロナ検査は本当に無痛に感じたな~。
緊急帝王切開での出産
19:30頃 手術準備~帝王切開
病院へ到着し、そのまま手術室へ。
この時も陣痛は続いているので、とにかく痛みを我慢しながら手術台へ運ばれます。
痛みが続く中、採血や心電図など手術へ必要な準備が行われますが…とにかく陣痛がつらい私は「もういいから早く麻酔打って!」とひたすら心で叫んでました。
病院もかなりスピーディーに対応してくれてたのは分かってるんだけど、陣痛中はとにかく余裕がなくなるのよね…。
正直「心電図とかいいから!」って思っちゃった。
そしてこの手術の準備中に一番つらかったのが、尿管の挿入!
手術後の排泄はこの尿管を通してになるので、手術前に尿管を入れられるのです。
尿管入れられるだけでも違和感があって気持ち悪いのに、陣痛もきてるからもうしんどすぎて失神しそうだった…。
そしていよいよ…帝王切開!
麻酔はもろもろの準備が終わって最後に対応されました。
麻酔を打った後は保冷剤を体にあてて「ここは冷たい?」「ここはどう?」と感覚があるかどうかを確認。
麻酔が効いていれば何の冷たさも違和感も感じず、私もしっかり麻酔が効いていたのでいざ手術開始!
局所麻酔だったので、意識ある中での手術怖いな…って思ってたんだけど、麻酔打って陣痛がなくなった途端意識がなくなって爆睡!
どうやら、陣痛の疲労がたまってたようで、本当に手術中の記憶はありません。完全に爆睡してました。
目覚ましは自分の赤ちゃんの産声でした。
オギャーって泣き声が聞こえた瞬間、目が覚めました~。
起きたらもう赤ちゃんがこの世に誕生していて、寝てたから本当に一瞬で生まれた感覚だった…。
意識ももうろうとする中、助産師さんが赤ちゃんのお顔を見せてくれて、安心でまた涙。
すぐに連れて行かれちゃって、正直あんまり顔は見れなかったけど、とにかく元気な産声が聞けたことがうれしかったな。
その後はというと、すっかり目も覚め意識がバッチリある中で、切ったお腹を縫合する手術が続いていました。
カチャカチャ音がするけど何の痛みも感覚もない不思議な感じ。
この時は麻酔が効いていて何の痛みもなかったから、まさか2日後くらいからあんなに猛烈な切った痛みが待っているとは思ってませんでした。
そう、この後は術後の痛みが待っているのです。
産前、私は会陰切開にとてつもなく恐怖を感じていて「帝王切開だったら会陰切開ないんだ!やったー」くらいに思ってたんですよね。
でも、帝王切開は生む時は痛くないけど術後がすごく痛いんです…。(手術してるから当たり前)
自然だろうと帝王切開だろうと、どんな形でもお産は痛いのです。
痛いじゃ済まないくらい痛いんです。
もちろん、無痛分娩でも陣痛はくるから痛いんですよ。
無痛っていうから痛みが全然ないように感じるけど、そんなことはないんです。
しかも出産の時だけじゃなくて生んだ後もしっかり痛い。体もずっとしんどい。
男性のみなさん、そのことは絶対に忘れないでください!
入院生活
入院1日目
手術も無事に終わり、ちょうど0時頃から陣痛が始まり、私の手術が終わったのは21時過ぎ…。
トータル約21時間の長丁場となったお産でした。
これでも相当しんどかったけど、24時間超える人や2日くらいかかる人もいるんだよね…。
世の中のママさん、本当にみなさんすごいです!
帝王切開の場合はむくみやすく血栓症になりやすいということで、足には着圧ソックス+空気圧で足をマッサージしてくれるマッサージ機を装着されて寝ます。
腕には点滴がついてるし、足は麻酔がまだ効いていて感覚がなく動けないので、そのままの体勢で寝るしかないって感じです。
病室では興奮がおさまらず、なかなか寝付けませんでした!
今回は里帰りだったので、主人とLINEしたりスマホ見たりしてたら寝落ちしておりました。
本当は体を休めるためにも、スマホとかはしない方が良いんですけどね…。
入院2日目以降~10日目の退院まで
2日目には尿管を取って自力でトイレに行くことに。
そして、ここからが帝王切開の試練が待っています…。
麻酔が切れて…痛すぎる!!!!
そう、2日目頃から麻酔が切れだすのです。
麻酔が切れてからというと、もうそれは焼けるような痛みが襲ってくる。
腹筋に少しでも力を入れると激痛が走るから、寝返りなんかまったくできないし、起き上がるのもしんどい。
痛すぎて、とにかくずっと横になってたかった…。
あと、少し笑うだけでも激痛が走るから、お笑い番組や面白い動画とかは見ない方が良いですね…。
そんな思いとは裏腹に、寝てばかりじゃなくて歩行練習のため少しずつ動き回るよう指示が。
動いた方が子宮の回復も早いとかなんとかで、ゆっくりで良いから歩行練習をするように言われました。
まじで…痛い。
スーパー小幅で亀のようなスピードで歩いてました。
ただ、私の場合は3日目頃にはだいぶスムーズに動けるようになりました。
※ただし、傷の痛みは変わらない。動けるけど動くと激痛。
傷の痛みはしばらく続くので、トイレがなかなかきつかったです。
「トイレ行きたい!」と思って動き出すけど、痛みで動きがめちゃくちゃ遅い+我慢する感覚がなくなっていて、途中でじわーっとおもらししたような感じに…。
すっごい吸水してくれそうなでっかい産褥パッドを付けて生活してたから、なんとか床におもらしすることはなかったけど、ギリギリ…!
私は個室でトイレの距離も近かったから大丈夫だったけど、トイレが部屋の外だったら絶対アウトだったな…。
空き状況や値段にもよると思いますが、可能であれば個室入院をおすすめします!
自然分娩はどうかわかりませんが、帝王切開は術後かなり動きが制限されるので、個室で自分のペースで生活した方がストレスもなく安心です。
入院中ストレスをためちゃうと、体にもよくないし、母乳にも影響しそうだよね!
個室だと暇な時はテレビもゆっくり見れるし、私は母子同室のタイミングで主人とテレビ電話したりしてました!
また、これは産院の方針によりますが、私が入院した総合病院は割と夜も助産師さんが赤ちゃんを預かってくれる病院だったので精神的にもかなり助かりました。
やっと会えたわが子との生活を早く送りたくて、すぐに母子同室を希望される人もいますが、私個人的にはせめて夜は預けられそうだったら預けた方が良いと思います!
なぜなら…退院後は寝れなくなるくらい一緒にいる生活がすぐに始まるから!
入院中だけでも産後の体をゆっくり休めて、しっかり睡眠をとるべきだと思います。
もちろん、産院によっては2日目から母子同室などルールがあるところもありますが、もし希望を聞かれた時は預かってもらう方がオススメです。
私は泣いた時に授乳練習のために連れてきてもらってましたが、夜はだいたい預かってもらってました!
退院が近くなってからは、夜中の0時までは同室で過ごして、0時過ぎたらベビールームに預けに行く…と時間を決めていましたよ。
夜中しっかり眠れたので、入院中はストレスもなく食事もしっかりモリモリ食べて健康的な生活を送れました♪
そしてもう1つ。
帝王切開の場合、産後の食事は最初に数日はお粥などの流動食、いわゆる病院食となります。
味付けもかなり薄く質素な食事で、私がこれが一番ショックでした…!
今となれば仕方ないとわかりますが、その時は緊急での帝王切開だったこともあり、産後の食事が流動食になると知らずに楽しみにしてたんですよね。
「あんなに頑張ったから、豪華な食事を食べたい!」と思ってしまいました…。
もともと出産予定だった産院は食事の評判がかなり良いところで、レストランのような豪華な食事におやつも出る産院だったのです。
そのつもりで出産に臨んでいたので、食事はかなり楽しみにしていました。
なので、2日目の夕食頃から産後食になり、その時のうれしさは今でも鮮明に覚えています!
総合病院だから個人の産婦人科ほどの豪華さはなかったけど、栄養バランスもしっかり考えられていてボリュームもありすごくおいしかった!
盛り付けやお皿も産後食は特別にされていて、毎日の食事が楽しみだったよ♪
そんなこんなで私は9泊10日の入院生活となりました!
ちなみに退院時には傷の痛みはまだ消えていません。
自宅でもしばらく痛みに付き合いながら生活することとなりました…。
※1ヶ月後くらいにはだいぶ痛みはなくなりました!
- 点滴、むくみを取るマッサージ機などに繋がれて2日目頃までは身動きがとりにくい
- 麻酔が切れたら猛烈な痛みが襲ってくる
- 寝返りもできなければ起き上がるだけでもつらい
- 少し笑うのでも猛烈に痛いので、面白い番組や動画は見ない方が良い
- 2日目頃から自力で歩く歩行練習がスタートするが、これまた痛い
- トイレが間に合わずおもらししちゃう可能性有
- 術後2日目くらいまではお粥などの流動食メインの食事
- 母子同室をつらぬくと夜中寝れずに疲弊した状態で帰宅することに
最後に
今回は、私が体験した陣痛~緊急帝王切開~退院までをご紹介しました。
自然分娩の予定が緊急帝王切開となり、陣痛と帝王切開の両方を体験しましたが、とにかく母子ともに無事に出産を終えることができて本当に良かったです。
自然分娩、無痛分娩、帝王切開など、さまざまな出産方法がありますが、どんな方法でも出産は奇跡の連続だと思います。
そもそも、妊娠が奇跡。そして無事にお腹の中で育ってくれたことも奇跡。
私はそんな奇跡に立ち会えたことだけでも感謝しなくてはならないと思っています。
わが子は毎日すくすくと大きくなっていて、大変な時もあるけど、日々幸せを感じています。
この記事を読んでいる人の中には、これから出産を迎える人もいるかもしれません。
痛い痛いと書いてしまい申し訳ないですが、実際に痛かったので書かせていただきました。
ご両親やご主人・パートナー、病院には助産師さんや先生といった心強いエキスパートがいるので、いろんな人を頼ってくださいね!